10〜50cm¢ 40x80x50 安山岩 その他
沢端川
私の作品は石を玉状に削り、線刻を施したものと、不定形に削り内部をえぐったものの二種類です。
玉状のものは、どこまでも転がっていけるように丸いのです。不定形のものは彫りたい気持ちが高じてできた形ですが、たった今彫り上がったようにも何千年も前からこうして在るようにも見えてほしいのです。
どちらもお手本は山や海へ行くと見られるごろごろした岩のかたまりや、足元の小石です。
ああしたものに近づきたいと思って彫っているうちに、実際に海や山へ作品を置いてみたくなり、あちこちの山頂、海底、砂浜に運んでくる、というパフォーマンスを実行してしまいました。
仕事場に戻ると、置いてきた作品の運命をあれこれと空想します。そうしていると作品を通して私の中の山はどんどん高く、私の中の海はますます深く、手応えのあるものになっていくように思います。
作品たちはこの中をあちこちと移動し、形も少しづつ変わって行くでしょう。変わらぬようにみえるものでも、時間の流れの中を漂うので、このパフォーマンスを「山海漂流」と名付けたのです。
今回、白石のお堀に置いてみたなら、どんな気持ちがするでしょうか。作品は私の感覚器官であり、通信装置です。
仕事場に帰ってから私は何を受信するのか、とても楽しみなのです。