大蔵山工房の考え方を一つのイベントとして具現化したのが、大蔵山工房の本拠地である採石場跡地で開催された大蔵山ワークキャンプでした。地域との関わり方を模索しつつ、採石場の跡地を造形的な要素を取り入れながら修景していく試みですが、この実験的なイベントに関わった作家を中心に、今度は場を採石場から町の生活空間に移して彫刻作品というものを考えていこうと企画されたのが「白石野外彫刻展」です。
身近な町並みの中に、新しい発見がある。まだ、歴史的な景観の残る白石市の古い町並みや掘り割りの中に、意識的に彫刻を配することによってこれまで気が付かなかった自分たちの生活空間を再認識してみる。このような企画主旨を基に、地元の人たちとの交流や郷土史家からのお話を通して、町の歴史や町そのものを学びながら、作家自身が現地視察を行い、設置場所を決定していきます。
93年から開催されたこの彫刻展の初年度には、水路(sawabata川)に直接彫刻を展示するという画期的な展示方法が提案されました。94年には市の文化財である武家屋敷にも展示場所を広げ、さらに年度を重ねるごとに、120年ぶりに復元された白石城や市内の商店街にも展示し、彫刻の持つ可能性に新たな刺激を与えてきました。町並みそのものを創作の場にするというこの野外彫刻展は、白石市民にとっても、展示する作家側にとっても意外性を含む楽しみなイベントとなっています。
参加作家は大蔵山ワークキャンプに参加した作家を中心に、口込みで広がっています。出展希望の場合は大蔵山工房までご連絡下さい。